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【ワークショップ Ⅰ】 Nvivo10のワークショップ

 

10月3日(土)10:00-12:00

 

講師:木村裕三(富山大学医学部英語講座教授)

    専門は英語教育学。教室現場をフィールドとした量的・質的アプローチによる第二言語教育・学習の動機付け研究を展開。

 

 本ワークショップは、NVivo 10 (Windows) のデモを通じ、質的データを系統的に分析・探索する方法を体感・習得して頂くことを目指します。デモ内容は、➀様々な質的データのインポートとコーディング・ノードの整理、➁データの分類化・グループ化、➂系統的なデータ探索です。当日NVivo10をインストールした個人PCの持ち込みも可能ですが、限られた時間ですので、ワークショップ中個人へのフォローは実施しません。代わりに、スクリーンに一定のスピードでデモを展開し、その様子を視聴していただき、デモ内容は録画後、録画リンクを参加者に後日一定期間配信します。スマホ・ビデオ等によるスクリーンの撮影はご容赦下さい。尚、体験版NVivoソフトウェアのダウンロードやWindows版とMac版の機能差等、必要な事前知識についてはQSR Japan (http://www.nvivo.jp/)をご参照下さい。

 

 

【ワークショップ Ⅱ】 TEAアプローチ

 

10月3日(土)15:00-17:00

 

講師:サトウタツヤ(立命館大学)

 

TEA(複線径路等至性アプローチ)はTEM(複線径路等至性モデル)、HSI(歴史的構造化ご招待)、TLMG(発生の三層モデル)の鼎立による統合的なアプローチです。今回のWSにおいては、良い研究を行うためのTEM的飽和、ということについて焦点をあてつつ簡単なレクチャーを行います。TEM的飽和とは、1)研究者が設定した等至点に対して適切な両極化した等至点(Polarized Equifinality Point; P-EFP)を設定できること、2)研究者が設定したEFPの後に起きたであろう調査参加者にとって意味のあるEFPを設定できること、3)そしてそのEFPに対して意味のあるP-EFPを設定できること、です。つまり研究者から見て適切なだけではなく、参加者にとって適切なEFPを設定し、そこに至る複線径路や、様々な力を描くことができれば、研究者自身としても研究をやりきった(TEM的飽和)と思うことができるでしょう。このTEM的飽和について、可能であれば簡単なデータ実習を行うことで体得してもらいたいと思います。

 

【ワークショップ Ⅲ】 自己エスノグラフィ入門

 

10月4日(日)13:30-15:30

 

講師:沖潮(原田)満里子(湘北短期大学)

 

 自己エスノグラフィ(autoethnography)とは、研究者自身の経験のエスノグラフィという質的研究のひとつの形態である。自叙伝的な記述をとおし,個人と文化を結びつける重層的な意識のあり様を開示していくものである(Ellis, 2004)。近年、心理学や社会学において注目を集めつつあり、この手法による論文も散見されるようになった。本ワークショップでは、はじめに自己エスノグラフィの歴史、基礎概念、利点や難点について紹介する。また、従来の自己エスノグラフィに対話の要素を取り入れて発展させた、対話的な自己エスノグラフィ(沖潮,2013)について、その具体的な方法を研究例と合わせて概説する。それらをふまえて、自己エスノグラフィを進めるための工夫や、遂行していくなかで生じる困難や注意点、および自己エスノグラフィのもつ今後の可能性についても考えていきたい。

 

 

【ワークショップⅣ】 心に響いた体験は、いかに伝えうるのか -エピソード記述への招待-

 

10月4日(日)15:45-17:45

 

講師:勝浦眞仁(桜花学園大学)・藤井真樹(名古屋学芸大学)

 

 保育や教育の臨床の場に入り込んでいく中で、子どもたちの興味惹かれる姿に接して心が強く動かされることや、養育者の揺れ動く思いが深く印象に残ることがあります。また、障碍のある子どもたちとかかわる中で、どのように受け止めていけばよいのか分からない体験に出会すこともあります。このような私たちの心に響いた出来事や体験を描き、誰かに伝えたいという方々を対象とした、「エピソード記述」のワークショップです。

このワークショップでは、模擬体験として、ある映像をご覧いただきます。その映像の中で、皆さんの心に響いた場面を切り取り、エピソードとして描いていただきます。描き方(背景・エピソード・考察)は当日詳しく紹介します。そして、そのエピソードをフロアの方々と互いに読み合い、語り合う中で生まれる、描き手と読み手の「ずれ」と「重なり」を体感することを通して、エピソード記述がなぜ必要とされているのかを考えていければと思います。

 

 

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